シスター(メァリー)ジョセフの小結節(シスター・メアリー・ジョセフのしょうけっせつ, 英 Sister Mary Joseph's nodule; SMJN)または結節(node)は、内臓悪性腫瘍の転移により臍に出現する結節のこと。予後不良のことが多い。この名称は発見者の看護師の名前に由来する。彼女はミネソタ州のメイヨー・クリニックの前身のSt.Mary病院の看護婦であったがこのことを外科医William Warrall Mayo の注意を惹き、発見者の名称が残った。具体的には、臍に現れる癌(胃、胆嚢、回腸、虫垂、卵巣、子宮、リンパ腫などの)からの血行性、経残遺靭帯性、直接浸潤性転移による小結節をいう。 SMJNの原発巣は、胃が最多で、膵臓、卵巣、大腸、胆のう、子宮がこれに続く。日本人を対象にした研究では、原発巣は肝臓、膵臓、卵巣、大腸の順に多いとされる。反対に膵癌では、SMJNによって膵癌を指摘されることがしばしばある。その原因として、膵癌が腹膜播種を来しやすいこと、臍は皮下脂肪と筋膜が欠如していて腹膜播種から直接浸潤しやすいこと、が影響していると考えられている。SMJNが原発巣に先行して発見された例は61%と高率で、早期の診断が重要である。

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  • シスター(メァリー)ジョセフの小結節(シスター・メアリー・ジョセフのしょうけっせつ, 英 Sister Mary Joseph's nodule; SMJN)または結節(node)は、内臓悪性腫瘍の転移により臍に出現する結節のこと。予後不良のことが多い。この名称は発見者の看護師の名前に由来する。彼女はミネソタ州のメイヨー・クリニックの前身のSt.Mary病院の看護婦であったがこのことを外科医William Warrall Mayo の注意を惹き、発見者の名称が残った。具体的には、臍に現れる癌(胃、胆嚢、回腸、虫垂、卵巣、子宮、リンパ腫などの)からの血行性、経残遺靭帯性、直接浸潤性転移による小結節をいう。 SMJNの原発巣は、胃が最多で、膵臓、卵巣、大腸、胆のう、子宮がこれに続く。日本人を対象にした研究では、原発巣は肝臓、膵臓、卵巣、大腸の順に多いとされる。反対に膵癌では、SMJNによって膵癌を指摘されることがしばしばある。その原因として、膵癌が腹膜播種を来しやすいこと、臍は皮下脂肪と筋膜が欠如していて腹膜播種から直接浸潤しやすいこと、が影響していると考えられている。SMJNが原発巣に先行して発見された例は61%と高率で、早期の診断が重要である。 (ja)
  • シスター(メァリー)ジョセフの小結節(シスター・メアリー・ジョセフのしょうけっせつ, 英 Sister Mary Joseph's nodule; SMJN)または結節(node)は、内臓悪性腫瘍の転移により臍に出現する結節のこと。予後不良のことが多い。この名称は発見者の看護師の名前に由来する。彼女はミネソタ州のメイヨー・クリニックの前身のSt.Mary病院の看護婦であったがこのことを外科医William Warrall Mayo の注意を惹き、発見者の名称が残った。具体的には、臍に現れる癌(胃、胆嚢、回腸、虫垂、卵巣、子宮、リンパ腫などの)からの血行性、経残遺靭帯性、直接浸潤性転移による小結節をいう。 SMJNの原発巣は、胃が最多で、膵臓、卵巣、大腸、胆のう、子宮がこれに続く。日本人を対象にした研究では、原発巣は肝臓、膵臓、卵巣、大腸の順に多いとされる。反対に膵癌では、SMJNによって膵癌を指摘されることがしばしばある。その原因として、膵癌が腹膜播種を来しやすいこと、臍は皮下脂肪と筋膜が欠如していて腹膜播種から直接浸潤しやすいこと、が影響していると考えられている。SMJNが原発巣に先行して発見された例は61%と高率で、早期の診断が重要である。 (ja)
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  • シスター(メァリー)ジョセフの小結節(シスター・メアリー・ジョセフのしょうけっせつ, 英 Sister Mary Joseph's nodule; SMJN)または結節(node)は、内臓悪性腫瘍の転移により臍に出現する結節のこと。予後不良のことが多い。この名称は発見者の看護師の名前に由来する。彼女はミネソタ州のメイヨー・クリニックの前身のSt.Mary病院の看護婦であったがこのことを外科医William Warrall Mayo の注意を惹き、発見者の名称が残った。具体的には、臍に現れる癌(胃、胆嚢、回腸、虫垂、卵巣、子宮、リンパ腫などの)からの血行性、経残遺靭帯性、直接浸潤性転移による小結節をいう。 SMJNの原発巣は、胃が最多で、膵臓、卵巣、大腸、胆のう、子宮がこれに続く。日本人を対象にした研究では、原発巣は肝臓、膵臓、卵巣、大腸の順に多いとされる。反対に膵癌では、SMJNによって膵癌を指摘されることがしばしばある。その原因として、膵癌が腹膜播種を来しやすいこと、臍は皮下脂肪と筋膜が欠如していて腹膜播種から直接浸潤しやすいこと、が影響していると考えられている。SMJNが原発巣に先行して発見された例は61%と高率で、早期の診断が重要である。 (ja)
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  • シスター・ジョセフの小結節 (ja)
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