コン氏(ワイリー方式:'khon; 蔵文拼音:འཁོན་)とは、中央チベットツァン地方を根拠地とする氏族の一つ。コン氏が建設したサキャ寺はチベット仏教四大宗派の一つサキャ派を形成し、コン氏は代々サキャ派座主を輩出した。特に13世紀から14世紀にかけては、モンゴル帝国の後ろ盾を得たコン氏=サキャ教団が実質的にチベットを支配し、「サキャパ政権時代」と呼ばれる時代を築いたことで知られる。クン氏とも。