グローバル・ポジショニング・システム(英語: Global Positioning System, Global Positioning Satellite, GPS、全地球測位システム)とは、アメリカ合衆国によって運用される衛星測位システム(地球上の現在位置を測定するためのシステムのこと)を指す。 ロラン-C(Loran-C: Long Range Navigation C)システムの後継にあたる。 アメリカ合衆国が軍事用に打ち上げた約30個のGPS衛星のうち、上空にある数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、受信者が自身の現在位置を知るシステムである。 元来は軍事用として開発されていたが、1983年の大韓航空機撃墜事件発生後、民間機の安全な航行のために非軍事的な用途(民生的用途)でも使えるよう開放する事がレーガン大統領により表明された。その後、民生運用に足る精度を満たした「初期運用宣言」は1993年に、軍事運用可能な精度を満たした「完全運用宣言」は1995年に成された。 GPSは地上局を利用するロラン(LORAN)-Cと異なり、受信機の上部を遮られない限り、地形の影響を受けて受信不能に陥る事が少ない。