クルスス・プブリクス(ラテン語:Cursus publicus、「公道」の意。古代ギリシア語: δημόσιος δρόμος, dēmósios drómos)とは、ローマ帝国の国営伝馬制度で、後に東ローマ帝国にも継承された。皇帝アウグストゥスが、イタリアと属州間の役人、メッセージ、税金を移動させるために創設した。 高官の私用濫用や偽造許可証に加え、施設維持はその地域の責任で人民の負担は大きく、生活も圧迫されて、4世紀には「ローマ世界の悪疫」とまで嘆かれるようになった。6世紀前半まで東ローマ帝国で完全に機能していたが、東ローマ帝国の歴史家プロコピオスは皇帝ユスティニアヌス1世がペルシア国境への道以外を廃止したと非難している。 クルスス・プブリクスの行程は、西暦400年ごろのローマ道路網の地図ポイティンガー図に示されている。