『クラック・ハウンド』は、榊一郎の小説、またそれを原作とする漫画である。小説は『クラック・ハウンド 聖人の条件』のタイトルで、2005年に徳間書店のトクマ・ノベルズEdgeから刊行された。前川かずおによる漫画化版は、『ヤングアニマル嵐』にて2007年7月から2009年12月まで連載され、単行本全3巻が白泉社(ジェッツコミックス)から刊行された。 自らを忘れた「存在破綻者(クラッカー)」と、国家公安委員会直属の秘匿機関・対特殊犯罪調査局――通称「クラック・ハウンド」との闘いを描くSFファンタジーである。常識外れの化物と闘うという物語上、凄惨な文章や描写も少なくない。ガンマニアである榊一郎の嗜好が反映され、銃器が頻繁に登場するが、これらはすべて実在するものである。