ガトー・ド・サヴォワ (gâteau de Savoie) はフランスのサヴォワ発祥のケーキ。小麦、卵およびコーンスターチ(または片栗粉)からなる単純な生地に、レモン風味をつけて山型に入れて焼くケーキである。起源は14世紀と見られる。ビスキュイ・ド・サヴォワ (biscuit de Savoie) と一緒に語られることもあるが、これとは明確に別物とされる。ビスキュイの方は1700年ごろ以降に発生したものをさし、スポンジは非常に軽い。 ニコラ・ド・ボヌフォン (Nicolas de Bonnefons) による1655年の著書『田園の悦楽 (les délices de la campagne)』にガトー・ド・サヴォワについて記載があるとされるが、別の資料によればこの言及はビスキュイ・ド・サヴォワをさしている。1745年にルイ15世のためにパリ市庁舎において催された宴会のメニューにも、ガトー・ド・サヴォワが登場していたことがわかっている。 単純な素材のみで調理されるケーキのため味も「とてもシンプル」と評されるだけに、ジャムやクリームを塗って食べるケースが多く、特にサヴォワのビルベリーと良くマッチするという。

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  • ガトー・ド・サヴォワ (gâteau de Savoie) はフランスのサヴォワ発祥のケーキ。小麦、卵およびコーンスターチ(または片栗粉)からなる単純な生地に、レモン風味をつけて山型に入れて焼くケーキである。起源は14世紀と見られる。ビスキュイ・ド・サヴォワ (biscuit de Savoie) と一緒に語られることもあるが、これとは明確に別物とされる。ビスキュイの方は1700年ごろ以降に発生したものをさし、スポンジは非常に軽い。 起源は1343年ごろ、サヴォワ伯のアメデ5世 (Amédée V de Savoie) の庶子であったピエール・ド・イエンヌ (Pierre de Yenne) の考案といわれる。このケーキの社交界デビューはアメデ6世 (Amédée VI de Savoie) の時代で、神聖ローマ皇帝を招待した折の宴会においてであった。この時期については諸説あり、また皇帝もおそらくはカール4世 (神聖ローマ皇帝)であろうとされるが、年代は1373年 - 1383年のどこかと見られている。年代については1365年と特定する資料や、1358年とする資料もある。伯による皇帝の接待は、公爵位を受けられるよう働きかけたものであった。サヴォワの地を模した箱庭に、王冠と一緒に巨大なガトー・ド・サヴォワを配したデザートの趣向は皇帝を大変喜ばせたものの、それとこれとは話が別で、この時に公爵位はもらえず、サヴォワ公となるには孫であるアメデ8世の時代まで待つ必要があった。 ニコラ・ド・ボヌフォン (Nicolas de Bonnefons) による1655年の著書『田園の悦楽 (les délices de la campagne)』にガトー・ド・サヴォワについて記載があるとされるが、別の資料によればこの言及はビスキュイ・ド・サヴォワをさしている。1745年にルイ15世のためにパリ市庁舎において催された宴会のメニューにも、ガトー・ド・サヴォワが登場していたことがわかっている。 単純な素材のみで調理されるケーキのため味も「とてもシンプル」と評されるだけに、ジャムやクリームを塗って食べるケースが多く、特にサヴォワのビルベリーと良くマッチするという。 (ja)
  • ガトー・ド・サヴォワ (gâteau de Savoie) はフランスのサヴォワ発祥のケーキ。小麦、卵およびコーンスターチ(または片栗粉)からなる単純な生地に、レモン風味をつけて山型に入れて焼くケーキである。起源は14世紀と見られる。ビスキュイ・ド・サヴォワ (biscuit de Savoie) と一緒に語られることもあるが、これとは明確に別物とされる。ビスキュイの方は1700年ごろ以降に発生したものをさし、スポンジは非常に軽い。 起源は1343年ごろ、サヴォワ伯のアメデ5世 (Amédée V de Savoie) の庶子であったピエール・ド・イエンヌ (Pierre de Yenne) の考案といわれる。このケーキの社交界デビューはアメデ6世 (Amédée VI de Savoie) の時代で、神聖ローマ皇帝を招待した折の宴会においてであった。この時期については諸説あり、また皇帝もおそらくはカール4世 (神聖ローマ皇帝)であろうとされるが、年代は1373年 - 1383年のどこかと見られている。年代については1365年と特定する資料や、1358年とする資料もある。伯による皇帝の接待は、公爵位を受けられるよう働きかけたものであった。サヴォワの地を模した箱庭に、王冠と一緒に巨大なガトー・ド・サヴォワを配したデザートの趣向は皇帝を大変喜ばせたものの、それとこれとは話が別で、この時に公爵位はもらえず、サヴォワ公となるには孫であるアメデ8世の時代まで待つ必要があった。 ニコラ・ド・ボヌフォン (Nicolas de Bonnefons) による1655年の著書『田園の悦楽 (les délices de la campagne)』にガトー・ド・サヴォワについて記載があるとされるが、別の資料によればこの言及はビスキュイ・ド・サヴォワをさしている。1745年にルイ15世のためにパリ市庁舎において催された宴会のメニューにも、ガトー・ド・サヴォワが登場していたことがわかっている。 単純な素材のみで調理されるケーキのため味も「とてもシンプル」と評されるだけに、ジャムやクリームを塗って食べるケースが多く、特にサヴォワのビルベリーと良くマッチするという。 (ja)
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  • ガトー・ド・サヴォワ (gâteau de Savoie) はフランスのサヴォワ発祥のケーキ。小麦、卵およびコーンスターチ(または片栗粉)からなる単純な生地に、レモン風味をつけて山型に入れて焼くケーキである。起源は14世紀と見られる。ビスキュイ・ド・サヴォワ (biscuit de Savoie) と一緒に語られることもあるが、これとは明確に別物とされる。ビスキュイの方は1700年ごろ以降に発生したものをさし、スポンジは非常に軽い。 ニコラ・ド・ボヌフォン (Nicolas de Bonnefons) による1655年の著書『田園の悦楽 (les délices de la campagne)』にガトー・ド・サヴォワについて記載があるとされるが、別の資料によればこの言及はビスキュイ・ド・サヴォワをさしている。1745年にルイ15世のためにパリ市庁舎において催された宴会のメニューにも、ガトー・ド・サヴォワが登場していたことがわかっている。 単純な素材のみで調理されるケーキのため味も「とてもシンプル」と評されるだけに、ジャムやクリームを塗って食べるケースが多く、特にサヴォワのビルベリーと良くマッチするという。 (ja)
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