有機化学におけるカルボニル還元(カルボニルかんげん、英: carbonyl reduction)は、カルボニル化合物を還元剤によって還元する有機反応である。 典型的なカルボニル化合物としてケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステル、酸ハロゲン化物などがある。カルボン酸やエステル、酸ハロゲン化物は還元剤の強さによってアルデヒドや第一級アルコールに還元される。アルデヒドやケトンはそれぞれ第一級、第二級アルコールに還元される。ではアルコールがさらに還元され、酸素が取り除かれてアルキル基となる。 ホウ素やアルミニウムをベースとした金属水素化物は還元剤としてよく用いられる。接触水素化もカルボニル還元のために重要な反応である。水素化物が知られるようになる前は、金属ナトリウムとアルコールの混合物を使うブーボー・ブラン還元によってエステルの還元が行われていた。