このページでは、インド・ヨーロッパ祖語(PIE)の音韻論について解説する。 PIEは記録された言語ではないが、ヒッタイト語・サンスクリット語・古典ギリシャ語・ラテン語などの、最も古い印欧語や現在の印欧語の類似点と相違点から言語学的に再構(復元)することができる。PIEの音韻体系(分節音、あるいは伝統的音韻論における音素)の大筋の再構には、論争が起こる領域は残っているが、殆ど議論の余地が無い。母音・いわゆる喉音・口蓋化軟口蓋音と平軟口蓋音(plain velar)・有声音と有声帯気音に関しては、PIEの音声学的見解を確立することが難しい。