イピリムマブ(Ipilimumab)はCTLA-4を標的としたモノクローナル抗体で、免疫系の抑制解除による抗癌作用を狙った医薬品である。商品名ヤーボイ。開発コードMDX-010、MDX-101。 細胞傷害性T細胞(CTL)は癌細胞を認識し破壊する能力を持つが、それを抑制するメカニズムが存在する。イピリムマブはそのメカニズムを解除して、CTLの機能を発揮させる。 イピリムマブは皮膚癌の一種である悪性黒色腫の治療薬として2011年に米国FDAに承認された。欧州では2011年7月に、英国で2012年11月に、日本では2015年7月に承認を取得した。 非小細胞肺癌(NSCLC)および小細胞肺癌(SCLC)、膀胱癌、転移性ホルモン治療抵抗性前立腺癌に対する治験が進行中である。