アドラステア(英語:Adrastea、確定番号:Jupiter XV)は、木星の木星内部衛星群の衛星の中で内側から2番目の軌道にある衛星。 1979年にボイジャー2号が撮影した写真の中に発見され、S/1979 J 1と仮符号がつけられた。望遠鏡による観測ではなく、惑星間空間を飛行する探査機によって撮影された画像から発見された初めての衛星である。1983年に、ギリシア神話の神、ゼウスとアナンケーの間に産まれた娘、アドラステイアにちなんで名づけられた。 アドラステアは太陽系の中でも数少ない、惑星の自転周期よりも短い周期で公転している衛星の一つである。軌道は木星の主環の端にあり、木星の環の物質の主要な供給源になっている可能性が推測されている。1990年代に木星探査機ガリレオによる観測が行われたものの、自転が潮汐固定されているという事実のほかは、この衛星の物理的な特徴についてはあまり分かっていない。