やませ=偏東風(山背)とは、北日本の(主に東北地方)太平洋側で春から夏(6月から8月)に吹く冷たく湿った東よりの風のこと。 寒流の親潮の上を吹き渡ってくるため冷たく、水稲を中心に農産物の生育と経済活動に大きな影響を与える。やませが続いた場合、太平洋側沿岸地域では最高気温が20℃程度を越えない日が続く。 下層雲や霧のほか、しばしば小雨や霧雨を伴うことが多く、日照不足と低温による水稲の作柄不良(冷害)を招く。気象学においては、山を越えて吹いてくるフェーン現象の性質を有する乾燥した風を意味し北日本の太平洋側に吹く風とは異なっていた。