のれん分け(のれんわけ)とは、日本において、奉公人が主家から許されて出店することを意味する概念。主家と同一またはそれに近い屋号を染め抜いたのれんの使用を認めたことからこの名があり江戸時代に盛んに行われた。 無償方式のフランチャイズのような性格があるが、江戸時代ののれん分けと現代のフランチャイズ・システムには事業対象や契約関係、身分関係などに大きな相違がある。のれん分けは江戸時代には盛んにおこなわれたが、時代が下るにつれ、身分制度や雇用形態の変化、経済構造の変化などに伴って少なくなった。ただ、現代でも従業員の士気高揚策や販売網拡充策として用いられることがある。