あかつき(第24号科学衛星: 計画名「PLANET-C」または「VCO(Venus Climate Orbiter、金星気候衛星)」)は、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)宇宙科学研究所(以下ISAS)の金星探査機。観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測する。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定であったが、周回軌道への投入マヌーバの最中にメインエンジンが故障。結果、金星に近い軌道で太陽を周回しながら、宇宙をさまようしかなく、この時点では計画は失敗したと見なされていた。 しかしその後、メインエンジンのかわりに推力が5分の1しかない姿勢制御エンジンを使うことにした。このことで、6年後に金星に再接近する際に、金星の周回軌道に移ることが可能となった。当初計画とはまったく異なる新たなプランで、計画の完遂を狙った。 2015年12月7日に金星周回軌道への再投入が行われ、12月9日に成功が確認された。 2016年4月4日、再度の軌道修正を行い、4月8日成功を確認した。この軌道修正により観測期間が当初予定の800日から2000日に延びる事となった。

Property Value
dbo:abstract
  • あかつき(第24号科学衛星: 計画名「PLANET-C」または「VCO(Venus Climate Orbiter、金星気候衛星)」)は、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)宇宙科学研究所(以下ISAS)の金星探査機。観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測する。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定であったが、周回軌道への投入マヌーバの最中にメインエンジンが故障。結果、金星に近い軌道で太陽を周回しながら、宇宙をさまようしかなく、この時点では計画は失敗したと見なされていた。 しかしその後、メインエンジンのかわりに推力が5分の1しかない姿勢制御エンジンを使うことにした。このことで、6年後に金星に再接近する際に、金星の周回軌道に移ることが可能となった。当初計画とはまったく異なる新たなプランで、計画の完遂を狙った。 2015年12月7日に金星周回軌道への再投入が行われ、12月9日に成功が確認された。 2016年4月4日、再度の軌道修正を行い、4月8日成功を確認した。この軌道修正により観測期間が当初予定の800日から2000日に延びる事となった。 それ以後、金星を周回しながら、大量の写真を撮影した。2019年4月現在、5台のカメラのうち2台が故障したが残る3台が正常に作動している。これまでに送られた画像は、人類にとって未知のもので、金星の構造について多大な知見を与えた。2020年4月には、当初からの大きな目的であるスーパーローテーションの謎を解明する論文がサイエンス誌に掲載されるに至った。 (ja)
  • あかつき(第24号科学衛星: 計画名「PLANET-C」または「VCO(Venus Climate Orbiter、金星気候衛星)」)は、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)宇宙科学研究所(以下ISAS)の金星探査機。観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測する。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定であったが、周回軌道への投入マヌーバの最中にメインエンジンが故障。結果、金星に近い軌道で太陽を周回しながら、宇宙をさまようしかなく、この時点では計画は失敗したと見なされていた。 しかしその後、メインエンジンのかわりに推力が5分の1しかない姿勢制御エンジンを使うことにした。このことで、6年後に金星に再接近する際に、金星の周回軌道に移ることが可能となった。当初計画とはまったく異なる新たなプランで、計画の完遂を狙った。 2015年12月7日に金星周回軌道への再投入が行われ、12月9日に成功が確認された。 2016年4月4日、再度の軌道修正を行い、4月8日成功を確認した。この軌道修正により観測期間が当初予定の800日から2000日に延びる事となった。 それ以後、金星を周回しながら、大量の写真を撮影した。2019年4月現在、5台のカメラのうち2台が故障したが残る3台が正常に作動している。これまでに送られた画像は、人類にとって未知のもので、金星の構造について多大な知見を与えた。2020年4月には、当初からの大きな目的であるスーパーローテーションの謎を解明する論文がサイエンス誌に掲載されるに至った。 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 553473 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 23891 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 92063147 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:noradNo
  • 36576 (xsd:integer)
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
prop-ja:主な推進器
  • 2 (xsd:integer)
  • ヒドラジンスラスタ (ja)
prop-ja:主製造業者
prop-ja:公式ページ
prop-ja:名称
  • 金星探査機 (ja)
  • 「あかつき 」 (ja)
  • 金星探査機 (ja)
  • 「あかつき 」 (ja)
prop-ja:周回対象
  • 金星 (ja)
  • 金星 (ja)
prop-ja:国際標識番号
  • 2010 (xsd:integer)
prop-ja:姿勢制御方式
  • 3 (xsd:integer)
  • (4スキュー型バイアスモーメンタム) (ja)
prop-ja:所属
prop-ja:打上げ場所
prop-ja:打上げ日時
  • 6 (xsd:integer)
  • 0001-05-21 (xsd:gMonthDay)
prop-ja:打上げ機
  • H-IIAロケット 17号機 (ja)
  • H-IIAロケット 17号機 (ja)
prop-ja:搭載機器
  • 搭載機器 (ja)
  • 搭載機器 (ja)
prop-ja:搭載機器名称
  • LAC (ja)
  • USO (ja)
  • IR1 (ja)
  • IR2 (ja)
  • LIR (ja)
  • UVI (ja)
  • LAC (ja)
  • USO (ja)
  • IR1 (ja)
  • IR2 (ja)
  • LIR (ja)
  • UVI (ja)
prop-ja:搭載機器説明
  • 中間赤外カメラ (ja)
  • 紫外イメージャー (ja)
  • 超安定発振器 (ja)
  • 近赤外カメラ1 (ja)
  • 近赤外カメラ2 (ja)
  • 雷/大気光カメラ (ja)
  • 中間赤外カメラ (ja)
  • 紫外イメージャー (ja)
  • 超安定発振器 (ja)
  • 近赤外カメラ1 (ja)
  • 近赤外カメラ2 (ja)
  • 雷/大気光カメラ (ja)
prop-ja:本体寸法
  • 84.0 (dbd:second)
prop-ja:物理的特長
  • 物理的特長 (ja)
  • 物理的特長 (ja)
prop-ja:状態
  • 運用中 (ja)
  • 運用中 (ja)
prop-ja:画像
  • 200 (xsd:integer)
prop-ja:画像の注釈
  • 相模原市立博物館に展示された模型 (ja)
  • 相模原市立博物館に展示された模型 (ja)
prop-ja:発生電力
  • 約500W(ミッション終了時) (ja)
  • 約500W(ミッション終了時) (ja)
prop-ja:目的
prop-ja:観測対象
  • 金星 (ja)
  • 金星 (ja)
prop-ja:設計寿命
  • 打ち上げ後4.5年 (ja)
  • 打ち上げ後4.5年 (ja)
prop-ja:質量
  • 518 (xsd:integer)
prop-ja:軌道
  • 長楕円軌道 (ja)
  • 長楕円軌道 (ja)
prop-ja:軌道傾斜角
  • 3 (xsd:integer)
prop-ja:軌道周期
  • 10.800000 (xsd:double)
prop-ja:軌道投入日
  • 0001-12-07 (xsd:gMonthDay)
prop-ja:軌道要素
  • 軌道要素 (ja)
  • 軌道要素 (ja)
prop-ja:近点高度
  • 1000 (xsd:integer)
prop-ja:遠点高度
  • 370000.0 (dbd:kilometre)
dct:subject
rdfs:comment
  • あかつき(第24号科学衛星: 計画名「PLANET-C」または「VCO(Venus Climate Orbiter、金星気候衛星)」)は、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)宇宙科学研究所(以下ISAS)の金星探査機。観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測する。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定であったが、周回軌道への投入マヌーバの最中にメインエンジンが故障。結果、金星に近い軌道で太陽を周回しながら、宇宙をさまようしかなく、この時点では計画は失敗したと見なされていた。 しかしその後、メインエンジンのかわりに推力が5分の1しかない姿勢制御エンジンを使うことにした。このことで、6年後に金星に再接近する際に、金星の周回軌道に移ることが可能となった。当初計画とはまったく異なる新たなプランで、計画の完遂を狙った。 2015年12月7日に金星周回軌道への再投入が行われ、12月9日に成功が確認された。 2016年4月4日、再度の軌道修正を行い、4月8日成功を確認した。この軌道修正により観測期間が当初予定の800日から2000日に延びる事となった。 (ja)
  • あかつき(第24号科学衛星: 計画名「PLANET-C」または「VCO(Venus Climate Orbiter、金星気候衛星)」)は、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)宇宙科学研究所(以下ISAS)の金星探査機。観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測する。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定であったが、周回軌道への投入マヌーバの最中にメインエンジンが故障。結果、金星に近い軌道で太陽を周回しながら、宇宙をさまようしかなく、この時点では計画は失敗したと見なされていた。 しかしその後、メインエンジンのかわりに推力が5分の1しかない姿勢制御エンジンを使うことにした。このことで、6年後に金星に再接近する際に、金星の周回軌道に移ることが可能となった。当初計画とはまったく異なる新たなプランで、計画の完遂を狙った。 2015年12月7日に金星周回軌道への再投入が行われ、12月9日に成功が確認された。 2016年4月4日、再度の軌道修正を行い、4月8日成功を確認した。この軌道修正により観測期間が当初予定の800日から2000日に延びる事となった。 (ja)
rdfs:label
  • あかつき (探査機) (ja)
  • あかつき (探査機) (ja)
owl:sameAs
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageDisambiguates of
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is prop-ja:プロジェクト of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of