Zachmanフレームワークはエンタープライズ分野向けのオントロジーであり、事業体を形式的・構造的な形で捉え（ビュー・モデル）、定義するためのエンタープライズアーキテクチャフレームワークである。オントロジーは2次元の分類スキーマになっており、昔から用いられている2つの分類法の組合せで作られている。1つ目の軸は基本的な疑問文（5W1H）で、2つ目の軸は哲学上の概念であり抽象的な概念の具体化を意味する具象化（Reification）をもとに作られている。 Zachmanフレームワークは、記述の対象となる情報の収集・管理・使用について特定の手法や手順に依ったものではなく、方法論ではない。Zachmanフレームワークはむしろ、アーキテクチャ上の成果物（言い換えると設計文書、仕様、モデル）を整理するための分類体系であり、成果物のターゲットとなる人（たとえば事業のオーナーや起業家）と解決すべき特定の課題（たとえばデータや機能性）の双方を考慮したものと言える。 Zachmanフレームワークという名前は、1980年代にIBMでこの概念を最初に開発したJohn Zachmanにちなんで命名されたものである。開発された後、数回の改訂がされている。
