イリューシン Il-20(Ilyushin Il-20)は、ソビエト連邦で開発されたイリューシン Il-10の代替となる重武装地上攻撃機の試作機である。この機はプロペラ直後のエンジン上部に置かれたコックピット、機体が水平飛行を続けながら地上の目標を掃射できるように地上で水平から23°下方向きへ調節できる機関砲といった革新的な機構を幾つか備えていた。しかし、1948年から49年にかけてのテストでIl-10よりも低速なことと未成熟なM-47エンジンが問題を起こしがちであることが分かり、量産に入ることはなかった。テストパイロットは本機のことを「猫背」(Gorbach)と呼んでいた。