2020年の大西洋におけるハリケーン(大西洋で発生した熱帯低気圧)のデータ。 2020年の大西洋ハリケーンは発生ペースが平年より早かった。特に9月は10個のハリケーンとトロピカルストームが発生した。一時期大西洋には、サリー(Sally)、ポーレット(Paulette)、レネー(Rene)、テディ(Teddy)、ヴィッキー(Vicky)の5つのハリケーンやトロピカルストームが並ぶという、1971年以降で初の珍事が起こった。名前リストの最後の名前であるウィルフレッド(Wilfred)が発生し、ウィルフレッドの発生後も新しいハリケーンが発生したため、2005年のシーズン以来統計史上2回目となるギリシャ文字ハリケーンの発生となった。 ルイジアナ州には、「クリストバル」「マルコ」「ローラ」「デルタ」の4つのハリケーンが上陸した。特にローラは最大風速67m/sの、ルイジアナ州の観測史上最強の勢力で8月末に上陸し、同州に上陸したハリケーンとしては1,000人以上の死者を出した2005年のハリケーン・カトリーナ(上陸時:最大風速55m/s・カテゴリー3)をも上回り過去最大級となった。 アメリカ本土に上陸したハリケーンやトロピカルストームは10個となり、これまでの最多記録である1916年の9個を超えて単独1位の記録を更新した。