1985年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第82回ワールドシリーズ(だい82かいワールドシリーズ、82nd World Series)は、10月19日から27日にかけて計7試合が開催された。その結果、カンザスシティ・ロイヤルズ(アメリカンリーグ)がセントルイス・カージナルス(ナショナルリーグ)を4勝3敗で下し、球団創設17年目で初の優勝を果たした。 両チームの対戦はシリーズ史上初めて。ミズーリ州を本拠地とする球団どうしの対戦となったため、両本拠地都市を結ぶ州間高速道路70号線(Interstate 70)になぞらえた "I-70シリーズ" や、州の愛称「疑い深い州」(The Show-Me State)を冠した "ショー・ミー・シリーズ" という呼び名がつけられた。カージナルス優勝決定まであと1イニングという第6戦の9回裏、ロイヤルズ先頭打者の一ゴロを一塁塁審ドン・デンキンガーがセーフと誤審し、そこからロイヤルズが逆転優勝を果たしたことで物議を醸したシリーズでもある。シリーズMVPには、最終第7戦で完封勝利を挙げるなど、2試合18.0イニングで2勝0敗・防御率0.50という成績を残したロイヤルズのブレット・セイバーヘイゲンが選出された。