1975年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第72回ワールドシリーズ(72nd World Series)は、10月11日から22日にかけて計7試合が開催された。その結果、シンシナティ・レッズ(ナショナルリーグ)がボストン・レッドソックス(アメリカンリーグ)を4勝3敗で下し、35年ぶり3回目の優勝を果たした。 両チームの対戦はシリーズ史上初めて。サヨナラゲームが2試合あったのは1924年以来史上2度目であるほか、9回に同点または勝ち越しの試合が3試合、1点差試合が5試合を数えるなど接戦続きだった。今シリーズは史上屈指の名勝負として高く評価されている。シリーズMVPには、第2戦から6試合連続安打を記録し第7戦の7回表に同点適時打を放つなど、7試合で打率.370・2打点・OPS.966という成績を残したレッズのピート・ローズが選出された。 MLBにおいて指名打者(DH)制度は、1973年にアメリカンリーグでのみ導入された。しかしワールドシリーズでは、同年から今回までの3年間、DH制は一切採用されていない。