1970年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月3日に開幕した。アメリカンリーグの第2回リーグチャンピオンシップシリーズ(2nd American League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から5日にかけて計3試合が開催された。その結果、ボルチモア・オリオールズ(東地区)がミネソタ・ツインズ(西地区)を3勝0敗で下し、2年連続4回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。 レギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、ツインズが7勝5敗と勝ち越している。しかし今シリーズは、同じ顔合わせだった前年と同様に、オリオールズが初戦から3連勝のいわゆる "スウィープ" で突破した。ポストシーズンのスウィープ史上、全試合で点差が4点以上開いていたのは今シリーズが初めて。オリオールズ先発投手のマイク・クェイヤーは、初戦の4回表に打席で満塁本塁打を放った。投手による満塁本塁打はポストシーズン史上初である。このあとオリオールズは、ワールドシリーズでもナショナルリーグ王者シンシナティ・レッズを4勝1敗で下し、4年ぶり2度目の優勝を成し遂げた。