如意の渡し(にょいのわたし)は、富山県(越中国)の小矢部川河口の地域を横断するために運航されていた渡船である。六渡寺渡(ろくとうじのわたし)、鹿子の渡り(かごのわたり)、籠渡(かごのわたし)、如意の渡し、高岡市営渡船などというようにこの渡船は歴史上様々な名称で呼称された。このうち如意の渡しという名称は、『義経記』等に見られる源義経にまつわる伝説に関係するが、その真偽については諸説がある。能の演目『安宅』、歌舞伎の演目『勧進帳』は、義経記における如意の渡しでの一件を題材としているが、舞台が加賀国安宅に変更されている。