人倫の形而上学(じんりんのけいじじょうがく、 Die Metaphysik der Sitten )とは、ドイツの哲学者イマヌエル・カントの哲学体系のうちに構想された、「自然の形而上学」に対比される形而上学の一部門のことである。 「人倫の形而上学」の構想は1760年代には既に現れており、『純粋理性批判』の中でも触れられ、『人倫の形而上学の基礎づけ』や『実践理性批判』などの実践哲学に関する諸著作を経て、晩年になって1797年に公刊された『人倫の形而上学』に結実した。『人倫の形而上学』は『法論』と『徳論』とからなる著作である。