有声両唇軟口蓋接近音(ゆうせいりょうしんなんこうがいせっきんおん)とは子音の分類の一つ。下唇と上唇、後舌と軟口蓋の2カ所で狭めをつくって二重調音される接近音である。唇は丸みを帯び、前に突き出ている。摩擦の起こらない程度の広さをもった隙間から調音され、常に声帯の震動を伴う有声音で実現される。国際音声字母で[w]と記述される。 この子音は多くの言語に見られる。日本語の/わ/の子音はこの音に近く、ローマ字表記でもわ行の子音字にはWを主に用いるが、話者にもよるものの(とくに早い発音では)唇は近づけるだけで丸めをともなわないため、両唇接近音[β̞]として表記されることが多い。