レダと白鳥(レダとはくちょう) は、ギリシア神話の主神ゼウスが白鳥に変身し、スパルタ王テュンダレオースの妻であるレダ(レーダー)を誘惑したというエピソードをもとにした、西洋の彫刻や絵画などにおける題材(モチーフ)。ギリシア神話では、レダは、カストールとポリュデウケース(ポルックス)のディオスクーロイの双生児、後にミュケーナイ王アガメムノーンの妃となったクリュタイムネーストラー、トロイア戦争の発端の一つとなった絶世の美女ヘレネーの母である。一説では、カストールとクリュタイムネーストラーは人間の夫テュンダレオースの子で、ポリュデウケースとヘレネーは神であるゼウスの子だとされるが、これには色々な説がある。このモチーフは古代ローマ時代の大規模な作品ではあまり見られず、彫刻ではティモセオス (en:Timotheos) の立像彫刻が有名な程度で、他にはカメオ、宝石、指輪、テラコッタ・オイル・ランプなどの小さな装飾に用いられている。古代ローマの詩人オウィディウスや作家フルゲンティウス (en:Fabius Planciades Fulgentius) の作品によって、中世ヨーロッパでレダと白鳥のエピソードはよく知られており、イタリアルネサンス期の古典的官能表現とともに広く取り上げられるモチーフとなった。多くの芸術家が独自の『レダと白鳥』を描いており、詩人のイェイツも『レダと白鳥』(Leda and the Swan)という詩を書いている。
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