テオブロミン (theobromine) は、カカオに含まれるアルカロイドの一種。自然界ではほぼカカオのみに含まれ、チョコレートやココアの苦味成分である。メチルキサンチンの一種で、テオフィリンやカフェインと似た構造を持つ。その名前に反して臭素(Bromine)は持たず、テオブロミンという名前は、ギリシア語で神の(theo)食べ物(broma)という意味を持つカカオの学名Theobromaに由来する。テオブロミンは水に溶けない結晶性の粉末であり、色は白か透明である。テオブロミンはカフェインに3つあるメチル基のうち、1位のメチル基が外れた構造をしているが、7位のメチル基が外れたものは緑茶の苦味成分テオフィリン、3位のメチル基が外れたものはパラキサンチンであり、これらは異性体の関係にある。テオブロミンは1878年にカカオの種子より初めて分離され、程なくしてエミール・フィッシャーによってキサンチンからの人工的な合成法が確立された。
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