アブラコウモリ(油蝙蝠、学名: Pipistrellus abramus)は、コウモリ亜目ヒナコウモリ科に属するコウモリの一種。日本に棲息する中では唯一の、住家性、すなわち、家屋のみをすみかとするコウモリである。したがって、日本では人間にとって最も身近なコウモリであると言える。その習性から、イエコウモリ(家蝙蝠)の別名がある。史前帰化動物とする説もある。また、別名をアブラムシともいい、abramus という種小名はこれに由来する。アブラコウモリは、シーボルトが長崎で入手した標本によって西洋に紹介されたが、当時、九州北部で「アブラムシ」と呼んでいたために、その名称と共にヨーロッパへ渡ることとなった。『日本動物誌』にも Vespertilio abramus として記載されており、長崎の建物の屋根裏などに見られることなどとともに、"Son nom japonais est Abramusi (insecte du lard)"(日本名は Abramusi(脂の昆虫)という)と説明されている。江戸時代には、この呼称は全国的にも一般的であったとされる。
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